ネットやテレビの情報だけみると、プログラマーに関して、
「IT土方(プログラマー)だけはやめておいたほうが良い」
「プログラマーが月300時間以上労働して過労死した」
「ブラック企業に入ると長時間労働・安い給料で働かされる」
このような話が度々出てきますよね。
プログラマーを夢見て勉強している方にとっては、
「プログラマーになるって、もしかして間違ってる...?」
プログラマーに関するネガティブニュースをみるたび、こんな疑問をもってしまうのではないでしょうか。
就職や転職は人生の大きな分岐点になるため、せっかく勉強して転職したのに「こんなはずじゃなかった...」と後悔だけはしたくないですよね。
そこで今回は、現役プログラマー兼システムエンジニア歴7年の私の経験から、プログラマーの実態について詳しく解説していきますね。
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プログラマーがきつい仕事と言われる理由
結論からいうと、プログラマーの仕事はきつくて辛いこともあり、テレビやネットの話も決して嘘ではありません。
しかしプログラマーの仕事も楽しいことや、メリットも多くあります。
まずは、プログラマーがキツイ・辛いと言われる代表的な理由を紹介していきます。
長時間労働
プログラマーの労働時間は、他職種に比べて長い傾向にあります。
企業や働き方などによっても差がありますが、私の場合はプログラマーになって初月から250時間以上働きました。
ただ他の立ち仕事や肉体労働と違って、250時間働いて体が直ぐにボロボロになるわけではありません。
プログラマーの仕事は基本的には座り仕事が中心のため、目や肩こりこそありますが、恐らく皆さんが思っているよりも肉体的な疲労は少ないです。
ただ精神的には、
「友達と遊びに行く予定だったけど今週末は無理だなぁ」
「恋人と旅行に行く計画が立てられない...」
このように親しい人と会うことがリフレッシュになっている方にとって辛い面があります。
私の場合は、恋人がプログラマーなどのIT職種に理解があったため疑われませんでしたが、浮気を疑われる方も少なくありません。
IT業界で働く場合は、恋人など親しい人から理解を得ることが重要です。
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責任が重い
現在ではどんな企業や施設でも、何らかのシステムが導入されています。
個人の問題になることは少ないですが、自分がミスをしてシステムが止まったり、バグを作ってしまうと顧客に数億円単位の損害を与える可能性もあります。
また、医療システムなどの場合は命に係わることも考えられます。
IT業界で7年間働いていますが、今でも大きなシステム切り替え時は緊張して胃が痛くなります。
適当にやって良い仕事なんてありませんが、プログラマーは損害の大きさの影響を考えるとプレシャーが多く辛い仕事です。
年収の差が激しい
IT業界は基本的に実力社会です。
しかし同じプログラマーで同じ仕事量をしても、所属している企業や雇用形態によって大きく年収が変わります。
下請け企業になればなるほど、会社の取り分が少なくなるため、所属プログラマーの年収は低くなってしまいます。
結果として、
「私の方が実力も仕事量も上なのに、大手のプログラマーの方が給料が高い!」
このように理不尽に思うことは日常茶飯事です。
特に大きなプロジェクトになると、様々な企業のプログラマーと仕事をする機会が増えるのですが、プロジェクトの足を引っ張るプログラマーが、自分の倍以上の収入があることも多く、理不尽に思ってしまうでしょう。
実際に、私の周りでもそれが嫌でプログラマーを辞めた人は少なくありません。
ちなみにプログラマーの年収を上げるには「転職する」ことが一番の近道です。
給料の安い小さな会社は早々に辞め、多くのプログラマーは「経験者」として、さらに条件の良い企業へ転職を繰り返しています。
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職場の人間関係
人と関わるのがあまり好きではない、または苦手だから、という理由でプログラマーを目指す方がいます。
しかし実際には、プログラマーの仕事においてプロジェクトメンバーとコミュニケーションを円滑にとることは非常に重要です。
コミュニケーション不足によって仕様の認識違いなどが発生すると、遅れを取り戻すために徹夜が連発することも珍しくありません。
自分の仕事が順調に進んでも、他者がミスしたために残業を余儀なくされることもあります。
当然ですが自分がミスをした時もまわりは助けてくれますが、ミスが少ないプログラマーは、
「他のプログラマーの尻拭いばかりやらされてる」
上述しましたが、長時間労働になりやすいプログラマーにとって、予定作業以外で時間を取られることを苦痛に感じる方も少なくありません。
評価されない、報われない
プログラマーの仕事は「下流工程」と呼ばれており、作業量が1番多く、労働時間も長い仕事です。
これが「プログラマーはIT土方」と言われる理由です。
プロジェクトは基本的に納期遵守ですが、納期が決まった後でも、顧客の依頼で仕様が変更になることも多々あります。
大きな仕様変更であれば納期が変わることもありますが、基本的には仕様が変わっても納期は変わりません。
結果として、残業時間が増えてしまいます。
無理をしてまで納期を守り完全なシステムを納品しても、顧客から感謝されるのは、顧客と直接会う営業職やシステムエンジニアです。
プログラマー同士でお互いを認め合ったりはしますが、表向きには「報われない職業」です。
私の場合はシステムエンジニアを経験した後で、プログラマーの仕事をしましたが、貢献度に対して頑張りが評価されない点が寂しいと感じました。
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プログラマーの仕事が楽しい理由
プログラマーがキツくて辛い理由について紹介してきましたが、プログラマーの仕事にも良い点は沢山あります。
キツい・辛いという理由だけでプログラマーという職業を判断するのではなく、是非これから紹介する「プログラマーの仕事が楽しい理由」もみて判断してみてくださいね。
ゲーム感覚で楽しい
プログラミングは、パズルゲームや間違い探しゲームと似ています。
また人によっても、同じ仕様でもプログラミングするコードに違いがあり、経験を積むことで短い時間で効率良くプログラミングすることができるようになります。
プログラマーの仕事は、業務内容的にも技術的にもゲームに近いところが多いため、ゲームが好きな人にとっては非常に楽しい仕事になるでしょう。
勤務時間、服装面など自由な働き方ができる
企業にもよりますが、プログラマーの仕事は勤務時間に対して融通が効くことが多いです。
頻繁に遅刻したり休憩が長すぎると注意されることもありますが、プログラマーの仕事は長時間労働になるため、小休憩を適度に取ることが許されています。
また、服装面でもスーツ着用とされていることは少なく、カジュアルな服装でOKという企業は多いです。
私は現在フリーランスとして働いているため、そもそも勤務時間の制限はありませんが、企業に所属して働いていた頃でもある程度自由に調整することができていましたよ。
フリーランスや大手企業へキャリアアップできる
プログラマーという職業では、ヘッドハンティングされて大手企業へ転職したり、フリーランスとして独立することは珍しくありません。
IT業界以外の仕事では、新卒で入社した後、同業界で転職しようとしても大手企業への転職や引き抜きは多くありませんよね。
しかしプログラマーの場合は、実力と人脈があり、積極的に行動すれば中小企業から大手企業に転職することは比較的簡単にできます。
またフリーランスとして独立すれば、正社員ではなかなか実現できない、年収1,000万円以上を稼ぐことも可能です。
実力が認められてキャリアアップができる職業のため、日々の仕事や勉強も、目標があれば楽しみながら進めていけます。
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仕事がマンネリ化しない
私が1番プログラマーとして働いていて楽しいと思えるのは、仕事がマンネリ化しないことです。
人によってはデメリットに感じるかもしれませんが、プログラマーの仕事は繰り返しの作業はほとんどありません。
仕様によっては同じようなプログラミングをすることもありますが、新しいシステムをつくる機会が多いため、飽きることがありません。
私は単調な仕事をしていると「時が止まったのではないか...」と感じるほど、勤務時間が長く感じてしまうタイプです。
IT・Web業界では常に新しい技術が出てくるため、覚えることや学ぶことが多く頭を悩ませることも多いのですが、プログラマーの仕事は飽き性の方には非常におすすめです。
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まとめ
プログラマーに限ったことではありませんが、職業にはメリットとデメリットがありますよね。
プログラマーの場合は、仕事の特性上、向き不向きが顕著な職業です。
就職先の体制にもよりますし、個人の向き不向きにもよるので、働きはじめてからでないとなんとも言えない部分は否めませんが、テレビやネットで言われているようなプログラマーの悪い部分だけでなく、プログラマーの仕事は楽しいことも多い仕事です。
私はプログラマーの仕事が楽しく、好きだからこそ、7年目になる今もプログラマーを続けていることだけは間違いありません。
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